発達障害 グレーゾーン

発達障害の傾向があるいわゆる「グレーゾーン」の方は仕事で働くうえで大変な苦労を強いられています。いくら発達障害の傾向があるといえど、それはまったく健常者と同じ扱いになるからです。
その発達障害がグレーゾーンであるがゆえに、サポート支援が受けられません。
仕事をする上でその発達障害がグレーゾーンであろうとなかろうと生じる苦労は同じなのにです。
では発達障害グレーゾーンの方の仕事はどうするのか?
私はまず「障害者手帳の取得からもう一度チャレンジしてみてはいかがですか?」とおすすめしています。
なぜなら障害者手帳があれば、さまざまなサポート支援や仕事の探し方も選択肢がぐっと広がるからです。

発達障害グレーゾーンは手帳はもらえない?

発達障害 グレーゾーン 手帳 もらえない
発達障害の傾向があってもそれがグレーゾーンならば障害者手帳は取得できません。
障害者手帳(精神福祉手帳)は確定診断が必要だからです。
ただし、発達障害の基準を満たしていない場合でも二次障害(うつ病、不安障害など)を併発している場合はその診断を受けると取得できることがあります。
ASDやADHDの特性のある方は会社での人間関係がうまく構築できず働くことが困難な場合は適応障害の診断がされることもあります。

自分の発達障害を受け入れられずに強がっていませんでしたか?

どうしても自分の発達障害のことが受け入れられていない状態で医師の診断を受けるとどうしても強がってしまいがちです。
自分は発達障害ではない
そう自分に言い聞かせるためにも、医師の問診に正直に答えなかったことはありませんか?
自分の今の状況や困っていることなどを正直に医師に伝えましたか?

確定診断は結局は医師の「主観」が大きい

発達障害の確定診断は医師の判断によります。
確定診断には一定の診断基準がありますが、その中心は問診によるものです。
そのため臨床においては医師の「主観の違い」も大きく影響します。、
言い換えれば医師によって確定診断の結果も異なることがあるのです。
グレーゾーンの発達障害といっても「白に近い近いグレー」もあれば「黒に近いグレー」もあります。
もし確定診断で「発達障害」と認められなかった方場合は、セカンドオピニオンとして他の医師の診断も仰ぐことをおすすめします。

発達障害の症状の出方には波がある

発達障害の症状の出方は一定ではなく、波や幅があるものです。
その時々によって、心や身体の調子は大きく変動してしまいます。
医師に受診した時の状態や精神科医師の問診への答え方によっても結果は変わってきます。
そもそも本当に調子が悪い時には外出して医師の診断を仰ぐこともできないくらい辛い状況だと思います。
医師の診断を受ける際の自分の今の状況に加え、過去の辛かった状況も正確に医師に伝えましょう。

社会生活を送る上での困難さの程度がキチンと医師に伝わっていたか?

発達障害の確定診断において重要な判断基準に「社会生活をおくるうえでの困難性」があります。
医師の診断を受ける時に、生活面や仕事面において大きな困難性を感じていなかった状況では医師は積極的に発達障害の確定診断を下さないこともあります。
これは診断を受けた時の「状況の説明不足」や「症状の現れ方の変化」も大きく関係しますす。

発達障害の確定診断の要件に「社会生活における困難性」があります。
このあたりをしっかりと医師に伝えなくてはいけません。

グレーゾーンでも障害者手帳取得を諦めずに「発達障害者支援センター」に相談してみるのもよい

とはいえ、他の医師に相談したくてもどこに相談してよいのかわからない方がほとんどでしょう。
そんな方には「発達障害者支援センター」に相談してみることをおすすめします。
「発達障害者支援センター」では、医療機関受診前の相談ができ、適切な医療機関や就労支援機関の紹介も行っています。
あなたの状況に応じたお住まいのエリアの専門医を探すことができます。

グレーゾーンの発達障害でも障害者手帳があれば仕事の選択肢はぐっと広がる

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発達障害の傾向があるといっても「グレーゾーン」なら仕事の探し方も働き方も健常者とまったく同じです。
それに比べて、発達障害の方はさまざまな支援が受けられたり、発達障害の方を受け入れてくれる企業にも就職ができます。
しかし、その条件が障害者であること。
つまり障害者手帳(精神福祉手帳)を取得していることなのです。

もちろん必ずしも障害者手帳が必須ではないのですが、障害者手帳があるのとないのでは雲泥の差が出てしまうのです。

障害者手帳を取得していることは誰にもわからない

あなたは障害者手帳を取得することにためらいがあるかもしれません。
出も知っておいて欲しいのは。あなたがまわりの人に自分から言わない限り「障害者手帳を取得していること」は誰にもわからないのです。
ですから、グレーゾーンの発達障害の方こそ、
健常者として
あるいは
障害者として
仕事の探し方や働き方を二刀流で考えるべきです。


手帳を取得することで自分の障害を受け入れられる

障害者手帳の取得にためらうのは、まだ自分の発達障害のことを受け入れられていない状況だと思います。
焦る必要はありません。
でも、今までうまく仕事が続かなかった原因がこの「発達障害」だったことがわかれば素直に自分お障害を受け入れられるかもしれません。
自分のは経つ障害と共に生きていく。
その覚悟ができた時でもかまいません。
まずは障害者手帳の取得を考えてみてください。

グレーゾーンの発達障害でも障害者手帳があれば就職しやすい

発達障害は外見上はまったく健常者と同じで見分けはつきません。
それだけに障害者手帳があるかどうかは重要な要素になります。
そして厳しい現実ですが、企業は障害者を支援するために障害者枠の採用をしているわけではありません。
障害者を雇用するのは、障害者雇用促進法の法定雇用率を満たすためです。
ですので、その申請のために障害者手帳を取得している障害者を雇用するのです。
逆に言えば、いくら障害があるのが明らかなのに障害者手帳を取得していなければ障害者枠での採用は難しくなります。

障害者手帳があればサポート支援が受けやすい

障害者就労移行支援など障害者が仕事を得るための公的支援サービスがあります。
これには障害者手帳が無くても可能ではあります。
ただし障害者手帳に代わる「受給者証」が必要になります。
この受給者証には医師の医師の診断書出なくて意見書で取得することはできます。
グレーゾーンの発達障害でも就労移行支援などのサービスを受けることは可能です。
自分の障害がグレーゾーンであっても、積極的に支援サポートを受けるようにすることをおすすめします。
就労移行支援事業所などへの相談や見学することをおすすめします。

グレーゾーンの発達障害だからこそ仕事や働き方で辛いことが多いから手帳取得は諦めないで

「同じ発達障害でもグレーゾーンだからその症状が軽い?」というわけではありません。
発達障害の症状の出方には波や幅があります。
辛い時期には、たとえグレーゾーンと診断された発達障害でも本当に辛いものなのです。

だからこそ、自分の状態を的確に理解し、必要な支援サポート支援や治療を受けられるよう障害者手帳の取得をしておくことが大切なのです。